面談で沈黙になったとき、どうすればいいですか?
沈黙は失敗のサインではありません。多くの場合、相手が考えている時間です。目安として10秒から20秒は待ってよく、埋めたくなるのはたいてい聞き手の側の不安です。ただし、行き詰まりや不信の沈黙は別で、その場合は待つのではなく場の進め方そのものを変えます。
沈黙は、たいてい考えている時間
面談で沈黙が生まれたとき、気まずさを感じるのは自然です。ただ、その気まずさは相手のものではなく、聞き手のものであることが少なくありません。
良い質問ほど、答えるのに時間がかかります。深い問いを投げておきながら3秒で埋めてしまうと、相手は考えることをやめ、その場で用意できる浅い答えを返します。せっかくの問いが機能しなくなるわけです。
実務では、10秒から20秒は待ってよいと言われます。実際に数えると、これはかなり長く感じます。まずは自分が何秒で耐えられなくなるかを知っておくと役に立ちます。
沈黙の種類を見分ける
すべての沈黙を待てばよいわけではありません。おおまかに3種類あります。
| 種類 | サイン | 対応 |
|---|---|---|
| 考えている沈黙 | 視線が下や横に動く、口が動きかける、姿勢が内向きになる | 待つ |
| 行き詰まりの沈黙 | 困った表情、こちらを見る、「うーん…」が繰り返される | 質問を小さくする |
| 安全でない沈黙 | 表情が消える、身体が引く、短い返事だけになる | 掘るのをやめる |
見分けの手がかりは、視線がどこに向いているかです。相手が自分の内側を見ているなら考えています。こちらを見て助けを求めているなら、質問が大きすぎるか、答えにくい話題です。
待てないときの言い方
黙って耐えるのが難しいときは、沈黙を許可する言葉を置くと、双方が楽になります。
- 「ゆっくりで大丈夫です。考える時間をとりましょう」
- 「今、何か浮かびかけていますか? まとまっていなくても構いません」
- 「言葉にしにくい感じですか。それとも、質問が分かりにくかったでしょうか?」
3つ目は、行き詰まりの原因が相手側かこちら側かを確認できる便利な聞き方です。質問が悪かった可能性を自分で引き受けているので、相手を追い詰めません。
質問を小さくし直すときは、こう言えます。
- 「聞き方を変えますね。まず、事実として何が起きているかだけ教えてください」
- 「今日は結論を出さなくて大丈夫です。気になっていることを一つ挙げるとしたら?」
やりがちな失敗
- 沈黙を助言で埋める:最も起こりやすく、最も損失が大きい対応です
- 質問を重ねる:答えを待たずに別の質問を足すと、相手は考える対象を見失います
- 謝る:「すみません、変なことを聞きました」と言うと、話題そのものが撤回されます
- 笑ってごまかす:話が深まりかけた瞬間に、水面まで戻ってしまいます
こうした埋め方は、質問の形をしていても対話を止めます(避けたい質問)。
沈黙の場面で使える質問は質問大全にも収録しています。
言えること/言えないこと
言えること:沈黙を待てるかどうかは、練習で伸びる技能です。録音して自分が何秒で口を挟むかを数えると、はっきり自覚できます。
言えないこと:待てば必ず言葉が出てくる、とは言えません。相手が話さないことを選んでいる場合、それは尊重すべき判断です。沈黙を破らせることを目的にしないでください。
