オープンクエスチョン(Open Question)
「はい/いいえ」や一語では答えられず、相手が自分の言葉で語る余地をつくる質問。何・どのように・どんなふうに、といった言葉で始まることが多い形式です。
どういう意味か
オープンクエスチョンは、答えの形をこちらが決めない質問です。「昨日の会議、うまくいきましたか?」は「はい」で終わりますが、「昨日の会議、どんな感じでしたか?」なら相手は自分の言葉を選びはじめます。
大事なのは、文法の形そのものではなく答える自由度です。「何が」「どのように」で始まっていても、「なぜできなかったのですか?」のように答えが1つしか許されない聞き方は、実質的に開かれていません。開いているかどうかは、相手が何通りの答え方を持てるかで決まります。
動機づけ面接の分野では、開かれた質問・是認・聞き返し・要約という基本の技法群のひとつとして、開かれた質問が位置づけられています。相手が自分で語ることそのものが変化につながる、という考え方が背景にあります。
質問例
そのまま使える形にすると、次のようになります。
- 「そのとき、どんなことを考えていましたか?」
- 「うまくいっている部分は、どこですか?」
- 「他にはどんなやり方が考えられそうですか?」
- 「もし制約がなかったら、どうしたいですか?」
「なぜ?」は開いた形に見えて、実務では言い訳を促しやすい言葉です。「なぜやらなかったのですか」は「どうすればできそうでしたか」「何が引っかかっていましたか」に置き換えると、責める響きが消えます。
注意点
開いた質問は万能ではありません。 連発すると、相手は「考えさせられ続ける」状態になり、疲れます。とくに疲弊しているとき、感情が動いているとき、初対面のときは、答えるコストの高い質問が負担になります。
情報が足りないときも同じです。事実確認をせずに「どう思いますか」と広げると、話が宙に浮きます。事実をクローズドクエスチョンで押さえてから開く、という順序のほうが実務では機能します。
もうひとつは、質問した後に待てないことです。開いた質問には考える時間が要ります。3秒から5秒の沈黙を埋めてしまうと、せっかく開いた余地を自分でふさぐことになります。開くことと、待つことはセットです。
参考文献
- Miller, W. R., & Rollnick, S. (2013). Motivational Interviewing: Helping People Change (3rd ed.). Guilford Press.
